湿潤と乾燥、どちらがよい?

関東もうっとうしい梅雨にはいりました。雨を不快に思われている方は多いと思います。でも世界には、雨が降らなくて困っている地域も多いです。世界の4分の1は、乾燥気候地域です。私は以前、エジプトのアスワンに行きました。アスワンの年間降水量は、なんと1mm以下です。東京は、1528,8mm。年によって変動はありますけど。先日、熊谷では10分間に50mm降りました。エジプトの大地は、乾ききってしまっていて、ナイル川流域以外はほぼ草も生えません。もちろん農業はできません。植生や雲のない砂漠ですので朝から太陽はギラギラ、気温はぐんぐん上がり9時頃には体温を越えてしまいました。日本では、クーラーの部屋に入りましょうということになりますけど、そこでは、ほとんどがその環境にありません。皆さんは暑い中でじっと耐えていました。私は、馬車でスーク(市場)等に出かけましたけど、あまりの暑さに耐えられずすぐにホテルに逃げ戻りました。日本は、素晴らしいです。水、電気、エアコン等、なんでも必要な時にすぐに使えますし、自然環境・社会環境ともにありがたすぎるほどです。湿潤と乾燥では、絶対に湿潤がいいです。雑草が勢いよく伸びるのは、土地が肥沃で環境に恵まれている証です。感謝しながら草刈りをしましょう。

 

 

 

 

 

●写真①ラムセス2世の建設したアブシンベル神殿。アスワンの南280㎞。②アスワンハイダムを建設しナセル湖ができたので、この神殿(中央)は水没しないよう60m上に移動しました。周囲はもちろん乾いた大地。③エジプトの衛星写真。“エジプトはナイルのたまもの”(ヘロドトスの言葉) 水があり人が住めるよい環境は、ナイル川流域だけです。国土の95%以上は、どうしようもない不毛の砂漠。④⑤空港のオブジェ。テーマは、どれも『水』。水が循環していて涼しく感じられるようにしています。こちらでは、水は何よりも大事です。⑥素焼きの壺。⑦バス停等に置いてある素焼きの壺。この壺に水を入れておくと、壺の外側に滲み出た水が乾燥地では勢いよく気化し気化熱を奪いますので、壺の中の水が冷えて美味しく飲めます。また、同様にこの地域では、スイカを冷たくして食べる方法として、スイカを薄く切って少し待つ。すると表面の水分が一気に気化しスイカが冷えてくるのだそうです。⑧リゾート地、アスワンのナイル川の傍。水も緑も見えて、身体がリラックスできます。お金持ちだけの楽しみ。⑨対岸に見えたラクダの行進。写真の下部。昔の隊商(キャラバン)を彷彿させます。たぶん観光用。⑩~⑫スーク(市場)。日中は暑くて堪りません。