行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず

 

『方丈記』の冒頭です。

「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたたかは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」

〇現代語訳

流れる川の流れは絶え間ないが、しかし、その水はもとの水ではない。淀んだところに浮かぶ水の泡も消えては生じ、そのままの姿では長くとどまっているというためしはない。世の中の人と住まいも、これと同じようだ。

 

春の彼岸期間が終りました。 

年度初めが4月の日本にとりまして、今の時期は1年のうちで最も大きな節目ですね。“諸行無常”を強く感じられる時期です。学生さんは卒業、入学、新学年。会社員の方は、退職、入社、人事異動等。環境が大きく変わって大変です。好きな友達と別れてしまったり難しい仕事がまわってきたりと、なかなか自分の思いどおりにはいかないことが多いでしょうけど頑張っていただきたいと思います。

 

●写真 ①川の流れ。②鴨長明。『方丈記』の作者。平安末期から鎌倉前期の歌人・随筆家。③方丈記。④⑤法性寺境内。⑥彼岸法要の様子。